今では遊べない機種「CRA トキオデラックス」
- 機種紹介
MAX機やミドル機で痛い目にあった後、行きつく先は自宅か、羽根物だったりします。
今でも羽根物はありますけれど、過去には優秀な羽根物台が多く存在していました。
今回紹介するのは、羽根物の中でもとりわけ優秀かつ人気を博した名機と名高い「CRA トキオデラックス」です。
全国のそれなりに大きいホールであれば、最低1台は導入していたこの台ですが、機種の面白さから、朝イチから打ちに行くユーザーも多く、しかも上手くいけば万発近く出たりする事もある爆発力も秘めている素晴らしい台なのです。
既に打つ事は出来ないのですが、往年の名機の一つとして振りかえってみたいと思います。
基本スペック
タイプ：羽根物
賞球数：5＆10＆10
ラウンド：3R（実質2R）or7R（実質6R）or16R(実質15R)
カウント：9
V入賞した後に抽選があり、3R、7R、16Rのいずれか当選するという流れになっています。
16Rだと1000玉前後のまとまった出玉が獲得出来ます。
昇格する際もアナログな仕様で、段々と入賞した玉が東京タワーを模したギミックの上階に上っていくと、多くのラウンドを獲得できる期待度が高まります。
基本的なゲームフロー
本機はただただV入賞を目指すゲーム性となっています。
盤面の左右に搭載されたスタートチャッカ―に入賞すると、東京タワーギミック上部左右の羽根が開き、タイミング良くそこに入るとギミック内に玉が進入して、Vを目指す旅が始まるのです。
この際、スタートチャッカ―は2種類あり、羽根が1回開放されるパターンと、2回開放されるパターンがあります。
この開放されるタイミングがその時によって異なり、丁度良いタイミングで羽根に玉が入り続けることもあれば、何故かギリギリで回避されたりする場合もありもどかしい時もあったりと、正にトキオデラックスの最初の関門とも言うべきフローです。
ギミック内に玉が入ると、最初のギミックである「ミニタワー」に玉が投入されます。
クルクル回り続けるミニタワーの足元をタイミング良く通過することができれば、大当りの期待度が高いスペシャルルートに突入して、一気に熱が高まります。
もしスペシャルルートに突入しなくても、ノーマルルートへ玉が投入されます。
ノーマルルートでは、大きい東京タワーギミックの足元に玉が投入され、そのエリアにはVゾーンが存在しています。
ただし、タワーギミックの足元には三ツ矢型にルートが刻まれた円盤があり、くるくる回転し続けるギミックの動きと相まって、ランダムに玉が翻弄され、大抵はハズレ口に落ちてしまうのです。
上手くVゾーンに入れば、見事大当りとなります。
大当り時の昇格
トキオデラックスの魅力は何と言っても16R大当りです。
Vゾーンに玉が入賞すれば当たりは確定ですが、次は16Rを目指す旅が始まります。
V入賞した玉はリフトに乗って東京タワーギミックを上昇開始します。
最初は中段ステージに投入され、「3R」ゾーンか「UP」ゾーンどちらかに振り分けられます。
ここで「UP」に入れば、更にリフトを上昇し、上段ステージに玉が投入されます。
「3」に入ってしまうと、残念ながら3R大当りとなってしまいます。
上段ステージには「7」と「16」のゾーンが存在しており、振り分けは五分五分となっています。
「7」に入れば7R大当りが確定、そして見事「16」に玉が入れば16R大当りが確定して、約1000玉もの出玉を獲得することができるのです。
秀逸なギミックの動きと適度にV入賞するバランスの良さ
本機の魅力の一つとしては、ミニタワーの動き、スペシャルルートへの突入、東京タワーギミックの動きが挙げられます。
最初の関門ミニタワーに投入された玉がタイミング良く足元を潜り抜ければスペシャルルートに突入して、一気に大当りの期待度が増すのですが、このスペシャルルートに突入した瞬間がたまらなく気持ちいいのです。
ヒュッと玉がミニタワーの足元を潜り抜けた瞬間、つい「アッ、きた！」となって言ってしまいますが、スペシャルルートに突入しただけで、小当たりを引いたような気分になります。
スペシャルルート後は、東京タワーギミックの足元のど真ん中に玉が投入されるのですが、三ツ矢型にルートが刻まれた円盤が、丁度Vゾーンにルートがかかっているタイミングで投入されると、Vゾーンまっしぐらに玉が向かい、見事V入賞を果たしてくれます。
ただタイミングが悪いと、ギリギリVゾーンを回避してしまったり、全然明後日の方向に向かったりして残念な結果になる事も多いです。
また、ミニタワーの足元にぶつかって、ノーマルルートに突入したとしても、東京タワーギミックの足元の円盤の動きに合わせて凹凸が上手く玉とマッチすると、何故かV入賞してしまうという事もしばしばありました。
ノーマルルートの期待度がそれなりあった事も、トキオデラックスの人気の秘密と言えましょう。
魅力的なBGM
トキオデラックスを打ったことがある方に、「トキオデラックスの魅力って何ですか？」と質問した時に、多くの方が語る要素としてはBGMについてでしょう。
実は秀逸なゲームギミック以外にも、トキオデラックスには魅力的なBGMが搭載されており、それが多くのユーザーのハートを掴んだ理由の一つとして数えられています。
特に魅力的なBGMとしては、16R時のBGMです。
YouTubeで「トキオデラックス」と打ち込むだけで、上位5番目以内に16Rの時に流れるBGMがヒットします。
このBGMの魅力は言葉で表現するのは難しいので、実際にYouTubeで聴いていただければ良いと思いますが、16Rという本機最大の出玉ラウンドを獲得している時に、このBGMを聴いてしまうと、否が応でも多幸感に包まれてしまうのです。
多くのユーザーはこの16Rの時の多幸感にやられてしまい、脳内麻薬が大量に分泌されることによって、見事トキオデラックスユーザーへと変貌を遂げてしまうという訳です。
文章ではこの位しか表現できないのが残念ですが、実際にリアルマネーを賭けてプレイしてみなければ、この快感は絶対に味わうことは出来ないと思います。
数多くのトキオシリーズ最高傑作と名高い
実はトキオデラックス以外にも、「トキオシリーズ」は多く存在しています。
アムテックス社により、どれも秀逸なギミックが搭載されていて、一つひとつの台に多くの魅力があるのですが、正直このトキオデラックスの前には霞んでしまいます。
恐らくこれだけ秀逸なバランスの台は、もう今後登場しないのではないかと思います。
後にも先にも朝イチで本気で争奪される羽根物は、この台位じゃないでしょうか？
まとめ
「CRA トキオデラックス」は羽根物界最大の傑作機と言っても過言ではありません。
その理由は今回の記事である程度はお分かりいただけたかと思います。
実際に打たれたことがあるユーザーの皆さんなら、この記事に記載されている中身が嘘ではないという事をご存じだと思います。
トキオデラックスが撤去された時、ホールが妙に寂しくなった事を記憶しています。
それは学校を卒業して、仲の良かった友人と別れる時の感情によく似ています。
パチンコ史に間違いなくその存在感と価値を刻んだ名機「CRA トキオデラックス」。
もうホールで打てる時は戻ってはきませんが、YouTubeで16Rの曲を聞きながら、その素晴らしさを思い出してみてはいかがでしょうか。
それか場所とお金に余裕のある方は実機を購入してみても良いかも知れませんね。