P-style

パチンコに興味がある初心者は勿論、
玄人さんにも役立つ極上な情報をお届け!!

パチンコに「号機」のようなカテゴリが存在しない理由

  • パチンコTips

「パチスロ4号機時代は熱かった」、「いやいや5号機の時代も相当凄かったよ」など、パチスロの歴史を語る時に必ずといって登場する「号機」という言葉。
ですが、パチンコに「号機」ってないよね?という疑問が湧いた事がある方は、少なからずあるのではないかと思います。
ここでは、パチンコに号機という概念がない理由について解説していきたいと思います。

そもそも「号機」って何?

パチスロにおける「号機」とはそもそも何なのでしょうか。
これはパチンコ、パチスロ業界に対する施行されている風営法という法律と大きな関わりがあります。

基本的にパチンコ、パチスロ業界は規制と緩和の繰り返しの歴史と言われていますが、射幸性が高い台が台頭し、業界が熱くなる反面、借金問題、自殺者の増加など、様々な問題が多発するようになると、射幸性を抑える為に、風営法におけるパチンコ、パチスロの性能が制限されたり、業界全体で自主ルールである内規を刷新して対処しようとします。

その中でも、法律が改訂されると、基本的にパチンコ、パチスロ機自体の性能自体が見直され、新たなルールが設けられる訳ですが、これが行われた時に起きるのが、号機の整数部分の変更、例を挙げると4号機から5号機になる、という事象が発生する訳です。
内規の変更だけであれば、整数部分は変更されずに、小数点部分が変更になります。
つまり5号機から5・5号機と言った具合にです。

風営法の規則改訂から大幅に射幸性を制限

風営法の規則改訂から大幅に射幸性を制限
それでは風営法の変更により、パチンコはどの様な影響を受けるのでしょうか。
基本的にパチンコにおける性能の変更は、内規と言われる、いわば業界内におけるルールが変更されたことより行われる事が殆どです。

法律面ではなく、パチンコ業界の規制を管轄している警察庁から「射幸性が高すぎるので、もう少し下げなさい」など指導が入り、業界全体で話し合った結果、こういうルール(内規)を作りましたが、いかがでしょうか?と警察庁の顔色を窺いながら、自主規制を強化、緩和を繰り返しているのが実態です。

例として近年あった法律面での大きな変化としては、2018年2月からの風営法の改正が挙げられます。
これは、IR法案と呼ばれる、通称カジノ法案を通して、日本に公式のカジノを誘致するという事で、ギャンブル依存症に対する意識が国全体で高まる中で、警察庁がギャンブルなど依存症対策の強化を進めていく流れになった事が発端となっていますが、パチンコ、パチスロ共に出玉制限が敢行され、パチンコではそれまでの一回の大当たりにおける最大出玉が2400玉から、1500玉に引き下げられました。
これにより、標準遊戯時間と言われている4時間という時間内に、客側の儲けが十数万円から、約5万円程度にまで引き下げられる事となり、大きく射幸性を制限されることになりました

CR機からP機への変更がパチスロにおける「号機」変更のようなもの

この2018年2月というのがパチンコにおける大きな転換点です。
この風営法の規則改正により、それまでパチンコの正式名称の頭に「CR」というアルファベットが付随していましたが、2018年2月以降に登場するパチンコの頭には「P」が入るようになりました。

Pが頭文字に入っているという事は、2018年2月以降に検定試験を通過した台ですよ、という理解で良いと思います。
この「CR」から「P」への変更が、パチスロで言う「号機」の変更のようなものだと理解していただいて良いのかと思います。

2023年には自主ルールである「内規」が大幅に変更になり、1回の大当たりにおける最大出玉が1500玉であることは変わりありませんが、業界内におけるRUSH一回あたりの期待出玉を従来の6400玉から、9600玉に引き上げることになりました。
これにより、それまで1500玉×81%ループが限界だったのが、1500玉×84.4%ループにまで引き上げることができるようになり、大きく射幸性を取り戻すといった明るいニュースも飛び込んできました。
しかし、この場合はパチスロで5号機から5・5号機という感じで、小数点で刻んだりはせずに、あくまでP機はP機という呼称は変わりません。

CR機とP機って何の略?

パチンコにおける号機のような存在である、CR、Pといった頭文字ですが、これはそもそも何の略なのでしょうか?
実はハッキリとこういう理由ですと明言されている訳ではないのですが、CRは「CARD READER」を指していると言われており、Pは封入式を可能とした台ということで、「Personal system」の頭文字Pをとっているのではないか、というのが現在における有力な説となっています

なんでパチンコは号機で刻まないの?

以上の様に、ルールが変更になった時にはパチンコでは「CR」や「P」といったアルファベット、パチスロでは〇号機という表記で、その時のルールに適合した機種を表現していますが、なぜ同じにしないのでしょうか。
実際その理由は明らかにされていませんが、一つ考えられるのがパチンコ、パチスロメーカーの組合が別の団体であることに起因しているという説です。

パチンコメーカーの組合は日工組(日本遊技機工業組合)という団体であり、パチンコメーカーで構成されています。
一方、パチスロメーカー側は日電協(日本電動式遊技機工業協同組合)という団体をパチスロメーカーで組織しており、それぞれの機種の開発・普及に取り組んでいる訳です。
つまり、パチンコとパチスロはそもそも開発・普及にあたっている組織が異なる為、風営法が変更になった時の新たな基準機の表記方法は、それぞれ異なってしまっていると考えられます。

日工組と日電協の微妙な関係とプライド?

日工組と日電協の微妙な関係とプライド?
この二つの組織は、パチンコ、パチスロ開発、普及の先頭に立っている訳ですが、実は日工組は主にパチンコ開発と普及がメインなのですが、組織内にパチスロ部門も存在しており、一応の開発面におけるノウハウがあります。
一方、日電協はパチスロ開発と普及のみを行っているので、立場的にやや日工組よりも弱い?印象が無い訳でもありません。

しかし、それぞれの団体はそれまでパチンコ、パチスロ開発と普及のトップランナーとして駆けてきたプライドがありますので、おいそれと適合機種の呼び名を一致させるという事はしないのかも知れませんね。

まとめ

風営法の改正が行われた時、適合機種の呼称がパチンコでは「CR」、「P」、パチスロでは「〇号機」と異なっていますが、その理由の一つとしてはパチンコ、パチスロは開発と普及に当たっている団体がそもそも異なっているという事と、それまで歩んできた歴史に裏打ちされたプライドの様なものがあって、法律変更時の新基準機の呼称が一致していない一つに理由として考えられます。

特にパチンコは内規変更時に、パチスロと違って適合機を小数点で刻んだりしないので、イマイチ現状における内規の内容がイメージし辛い訳ですが、それも日工組における判断によるものと言えます。
この様に、同じ業界内でありながら先導する団体が異なっていることにより、基準機の表記をはじめ、他にも様々な違いが生まれているのではないでしょうか。

<< 戻る

オンラインカジノTips