麻雀散歩

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雀鬼流と雀鬼会!麻雀の世界を越えて様々な人に影響を与えた理由とは?

  • 麻雀Tips

雀鬼流は20年間麻雀の代打ちを務め、無敗のまま現役を終えたことから「雀鬼」と呼ばれた桜井章一氏独自の麻雀の打ち方です。

哲学や美学を感じる独自のルールを設けていて、桜井章一氏の元でその麻雀の打ち方を実践するのが雀鬼会になります。

その独自の美学に魅了されて影響を受ける著名人も多く、全く異なる分野で活動をしながら雀鬼流の考え方を取り入れるケースも珍しくありません。

様々な事情からプロリーグなどからは遠ざかっているものの、今も影響を受ける人が多いのが雀鬼流であり、雀鬼会なのです。

 

可能な限り早く打つなど特徴的な打ち方をするのが雀鬼流

可能な限り早く打つなど特徴的な打ち方をするのが雀鬼流

雀鬼流の大きな特徴は、麻雀を打つ際に長く考えることを良しとしないことです。

麻雀は様々な牌の組み合わせで役を作りつつ、他のプレイヤーがどのような役を作っているか読みあうなど、様々なことを考える必要があります。

情報が多ければ多いほど、自分の手番が回ってきたときに考えるべきことが増え、どうしても長く考えてしまいがちです。

しかし、雀鬼流では1秒から4秒ぐらいで打ち続け、リズムよく自分の手番を回すことを重視しています。

自分の手番で長く考えてしまうと、ゲームのテンポが悪くなるだけでなく、他のプレイヤーを待たせてしまうことが良くないと考えるからです。

他にも、手堅い一方で麻雀の奥深さを損なってしまうプレイを一部禁止、他の人が捨てた牌であがるロンよりも、自力で引いた牌であがるツモを重視するなど、独自のルールも特徴です。

雀鬼会では雀鬼流のルールに反する打ち方をするとペナルティが課され、公式戦ではどれだけゲーム上で高い点数をとってもペナルティを受けていないものに負けたと判断されます。

ルール全般を見ると、麻雀を長考の結果や安全性を重視して勝ち取るものではなく、直感や閃きも重視し、人を退屈させないような魅力的なプレイをすることが雀鬼流の根底にあると言えます。

リスクを背負っても、自分を信じ、チャンスを掴んでいく麻雀を打っていくからこそ、雀鬼流や雀鬼会に魅力を感じる人が多いのです。

 

雀鬼会は様々な分野の人に影響を与えた

雀鬼会は様々な分野の人に影響を与えた

雀鬼流の麻雀のルールはただ勝つだけでなく、勝つ過程や勝ち方にもこだわる姿勢が色濃く出ています。

また、その雀鬼流を生み出し、20年間無敗を貫いた桜井氏に憧れ、雀鬼会に所属した

著名人も多くいます。

麻雀界では日本プロ麻雀連盟副会長で、不利な状況化でも攻撃的な戦術をとることで有名な伊藤優孝氏、最高位戦日本プロ麻雀協会所属で解説者とも知られる土田浩翔氏は雀鬼会を破門されたものの、自身のYouTubeチャンネルを開設するなど積極的に情報発信を行っています。

麻雀ライターの馬場裕一氏、漫画家で麻雀漫画を数多く発表している片山まさゆき氏も雀鬼会に所属していました。

サーバーエージェント社長の藤田晋氏、日本初の将棋棋士であり麻雀プロ二つの資格を持つ鈴木大介氏も雀鬼会出身です。

雀鬼会・雀鬼流で学んだことを異分野で生かす人材も多いだけでなく、近代麻雀ゴールド誌では1987年から2005年に休刊になるまで、雀鬼会と桜井氏の記事や漫画が多数掲載されていました。

雀鬼会に在籍していなくても、雑誌や漫画、桜井氏の著書から影響を受けた人物はさらに多く、今も麻雀界隈で話題に上ることがあるのです。

雀鬼会に所属していた雀士がプロリーグや退会に参加することなどは減ったものの、一時代を築いたという事実は残り続けています。

 

現在の雀鬼流・雀鬼会とプロリーグの関わり

現在の雀鬼流・雀鬼会とプロリーグの関わり

雀鬼会出身の雀士は様々な麻雀大会で優勝するなど、大きな活躍を見せています。

竹書房主催の麻雀最強戦では1980年末~1990年代に複数人が優勝、その後10年以上不参加になったものの、2010年代に入ってからも二人が優勝しています。

麻雀界隈に大きな影響を与えた雀鬼流・雀鬼会ですが、創設者の桜井氏はMリーグに代表されるプロリーグからは若干距離を置く発言をしている状態です。

2019年の朝日新聞社のインタビューでは、見る麻雀の何が面白いのかといった趣旨の発言をしています。

大企業・大資本が資金を投入し、エンターテイメントとして盛り上げられていく麻雀と、自身が行っていた麻雀の違いに時代の変化を感じているからです。

そして、本質的には人間は経済とお金とも発言しており、本質は変わっていないということにも触れています。

麻雀のプロリーグであるMリーグは、雀鬼会出身でサイバーエージェント社長の藤田氏が企業チーム「渋谷ABEMAS」を率いてチェアマンと参加していて、同じく雀鬼会出身の土田氏も公式解説者となっているなど大きくかかわっています。

日本初の麻雀のプロリーグであるMリーグは、最低400万円の年俸契約で選手と契約し、チームで勝敗を争うのが特徴です。

プロの真剣勝負の他に有名タレントが麻雀に取り組む姿なども撮影されていて、麻雀ファンのすそ野を広げることに成功しています。

チーム戦になるため最終的にどのチームが優勝するのかといった見どころもある一方で、雀鬼流を生んだ桜井氏の視点は面白い、参加したいといった感情とは別の所を見ているのです。

過去に公開されていた雀鬼会のオフィシャルサイトは今はサーバーが機能していない状態であり、現在どのような活動をしているかわからない状態になっています。

今後雀鬼会が再び活発に動いて麻雀界に影響を与えるのか、あくまで桜井氏と雀鬼会出身者が麻雀界を動かしていくことになるのかは注目したいところになっています。

 

活発な活動が見えなくても雀鬼流・雀鬼会が麻雀界隈に与えた影響は大きい

活発な活動が見えなくても雀鬼流・雀鬼会が麻雀界隈に与えた影響は大きい

雀鬼流を雀鬼会で学んだ麻雀関係者や著名人は多く、今の麻雀界の成り立ちにも大きな影響を与えています。

活発に活動しているように見えなくても人材が活躍していることは確かで、桜井氏の今後などにも注目が集まります。

プロリーグや麻雀界隈を知っていく上で、雀鬼流・雀鬼会は外せないキーワードになっているのです。

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