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リップル(XRP)は他の仮想通貨と何が違う?その特徴を解説

  • リップル

リップルは、日本国内の金融グループであるSBIが参加している有力な仮想通貨の一つです。
一方で他の仮想通貨にはない特徴を持っていたり、実用面でもかなり注目されている一面を持ちます。
時価総額はビットコイン、イーサリアム、テザー、そしてバイナンスに次ぐ5位でもあります。
そのようなリップルに関して、今回は概要を解説したのち、その歴史や特徴についてもまとめました。

リップルとは?

リップルとは、2012年に発行が始まった仮想通貨です。
仮想通貨の中でも比較的歴史のある仮想通貨でもあります。
銀行間の送金システムに関与することを目的として開発されました。

開発自体はすでに2004年にカナダのプログラマーである、ライアン・フッガー(Ryan Fugger)によって行われていました。

ここで気になるのが開発年です。

最古の仮想通貨であるビットコインは2008年に発行されたものであり、それより以前に開発されたのであれば、リップルが最古となります。
実は、リップルが開発された当初、ビットコインのようなブロックチェーンを搭載しておらず、利便性とセキュリティに焦点を当てたピア・ツー・ピア(P2P)決済ネットワークを目指していました。
このような歴史について、次の項目で詳しく解説しましょう。

リップルの歴史

リップルの歴史
まず、リップルの歴史について主だった事柄を紹介しましょう。

・2004年 開発開始
・2011年 マイニングアルゴリズム「Proof of Consensus」、「Ripple Consensus Ledger(RCL)」を開発
・2012年 の開発、発行開始
・2013年 運用開始
・2015年 インターレジャーとの接続構想
・2016年 「SBI Ripple Asia」の設立

まず、先ほど触れたようにカナダのエンジニアであるライアン・フッガーによって2004年に考案されました。
このマシンやソフトウェア同士のやりとりに関する取り決めであるプロトコルの名前が「リップル・ペイメント・プロトコル」です。
リップルの名前はここから来ています。

当時から、現在も国際送金で運用されている国際送金システムのSWIFT(金融機関のネットワーク上で動作するメッセージングシステム)の課題解決に向けて開発をしていました。
海外送金は現在でも非常に高額な費用がかかり、しかも送金までに時間がかかります。
そのため、海外送金については今も一定の壁になっているのも事実です。
当初からそういった問題に注目していたことは、現在のリップルにも活かされているといえるでしょう。

2011年には仮想通貨取引所のマウンドゴックスを運営していたアメリカのプログラマーで共同運営者のジェド・マケーレブがプロトコルをもとにブロックチェーン技術を応用したコンセンサスレジャー(Ripple Consensus Ledger(RCL))を開発します。
当初は送金された金額が可視化されてしまうという、送金においてセキュリティ上致命的な問題がありましたが、ブロックチェーン技術によってそれを克服します。
なお、レジャーとは台帳という意味で、まさにブロックチェーンの考えそのものです。
同時期にマイニングアルゴリズムである「Proof of Consensus」を開発しました。

2012年には創始したメンバーたちがリップルの指揮権をオンライン住宅サービスで成功を収め、エンジェル投資家となっていたクリス・ラーセンに委譲します。
そして共同でOpenCoin Inc.(後のRipple Inc.)を設立し、本格的に事業をスタートさせました。

2013年にRipple Labs Inc.へ社名変更し、リップルが本格的に運用されました。
当初は、非公開で取引され、販売価格は0.0000001ドルでした。
この時、Googleなどがベンチャーキャピタル(ベンチャー企業のための投資家)として参加していました。

2015年には、リップルがさらなる進化の構想を発表します。
それは、リップルのブロックチェーンとインターレジャーのシステムを接続することが提唱されたのです。
インターレジャーとは「通貨間台帳」とも呼ばれ、仮想通貨や法定通貨を直接送金できるシステムです。
このようなことが実現することによって、リップルは本格的に本来の目的である銀行間送金のためのシステムとして本格的に利用できるようになるとされています。

リップルはアジアでも注目を集めました。
特に注目したのは日本の新興金融グループであるSBIホールディングスがリップルと共同で2016年に「SBI Ripple Asia」という会社を設立したことです。
実際の金融グループが送金などの決済基盤をリップルで作るという目標が設定され、日本を中心に注目されています。

リップルの持つ特徴

リップルの持つ特徴
リップルの持つ特徴として、次のような点が挙げられます。

独自の送金システム

まず、リップル・トランザクション・プロトコル(RTXP)と呼ばれる独自の送金システムを持っています。
このシステム内で通貨としてやり取りされるのがリップルなのです。
また、リップル・トランザクション・プロトコル(RTXP)は「インターレジャープロトコル(ILP)」」「XRP Ledger」の2つによって構成されています。
インターレジャープロトコルは異なる決済手段や通過であっても同価値で安全にトレードできるシステムです。

XRP Ledgerは通貨の送金をスムーズにできるブロックチェーンを指します。
このような送金システムによって従来のSWIFTによる国際送金に変わるシステムとして運用することを目指しています。
仮にこのシステムが実用化した場合、次のようなことが可能になります。
日本の銀行からアメリカの銀行へ日本円から米ドルにして送金する場合、日本円からリップルに変換し、リップル・トランザクション・プロトコルによって送金してリップルを米ドルにするのです。

そして米ドルにしてアメリカの銀行に着金する流れができます。
従来数日以上かかっていた送金が数秒で取引完了し、数千円以上はゆうにかかっていた手数料が数円になるといったことも可能です。
このような送金に特化した性能を持つリップルは「ブリッジ通貨」とも呼ばれているのです。

発行済み枚数

総発行可能枚数1,000億枚がすでに全て発行されています。
これはビットコインの発行枚数である約2,100万枚はるかに超えるのと、ビットコインがまだ発行上限に達していない点で大きな違いと言えます。
さらにマイニングによって新しく発行させるのではなく、送金するごとに徐々に消滅する仕組みを取っていることで価値が維持される仕組みを取っているのも特徴です。

中央集権的構造

最後は中央集権であることです。
一般的な仮想通貨は、ユーザー同士の利用によって価値を保持し、中央銀行的な物が存在しません。
一方、リップルは開発元の企業であるRipple Incが責任を持って管理しており、中央銀行的な役割をはたしています。
実際銀行などの送金で利用する金融システムは、明確な中央集権型の方が相性は良いとされているので決して悪い運営体制ではありません。
このようにブロックチェーンを介してユーザー同士で取引内容をチェックするビットコインなどとは対照的な運営がなされているのがリップルの特徴といえるでしょう。

以上の3つがリップル独自の特徴として挙げられます。

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