仮想通貨情報館

実はよく分からないけど今更人には聞けない・・・
そんな方にも仮想通貨のイロハを分かり易く解説

ポンジスキームとは?仮想通貨業界の事例や被害に遭わないためのポイント

  • 仮想通貨Tips

『ポンジスキーム』という言葉を最近見聞きにするようになった方も居られるかと思います。

これは、投資詐欺のことを言い、簡単に言えば詐欺師が出資者を集めて最初は初期に入った出資者に後から入った出資者のお金の一部を渡して信用させ、ある程度の規模になったら消えるという詐欺です。
初期メンバーほど儲かるマルチ商法に似た詐欺手法で、仮想通貨業界でも数多くのポンジスキームが行われ、多くの財産を奪い、被害者を出してきました。
そこで今回は、ポンジスキームとは何なのかを解説し、ポンジスキームの仮想通貨業界における事例や詐欺に遭わないためのポイントを解説しましょう。

ポンジスキームとはなにか

ポンジスキームとはなにか
ポンジスキームとは先ほど紹介したようにお金をうまく集めて逃亡する詐欺手法です。
投資詐欺の一種とされ、出資してもらった資金を運用すると騙し、その利益を他の出資者に還元するとみせかけ、実際は投資をせずに新しい出資者のお金から還元することを繰り返します。
もともと20世紀初頭のアメリカで暗躍した詐欺師、チャールズ・ポンジが始めたことからポンジが始めた計画(スキーム)ということでポンジスキームという名前が生まれました。
ただ、この手法は編み出されて100年近く経った今でも世界で多くのポンジスキームが行われており、改良を重ねて巧妙化しています。
このようなポンジスキームは主に次の5つがあります。

紹介料を利用したもの

最初に紹介料を利用したポンジスキームです。
これは紹介者に紹介料を支払うことで、出資者を増やす技術を追加しているものがあります。
ポンジスキームはとにかく出資者の数を増やすほど大元の詐欺師が儲かる仕組みです。
そのため、出資者を増やすことに血道をあげる詐欺師も少なくありません。

このような目的を達成するために紹介料を支払うという形で多くの出資者を集めているのです。
しかも紹介したということから詐欺師側の人間になってしまうため、安易に外部へ相談できない状態にしてしまう点も巧妙です。

毎月の配当を与えるもの

少額ながら毎月配当を支払うこともあります。
これは相手と接触する機会が多くなるとその人を信頼する傾向があるという、人間の心理を利用したものです。
配当という形で関係を作り、詐欺師はより高額な投資を誘います。

少額利用できるもの

入りやすさを加えたポンジスキームもあります。
たとえば5万円から始められるというもので、そうでない場合でも5万円以上投資しないと出金時に手数料として50%かかるといってある程度のラインを引いた上でギリギリ気軽に出せる価格設定をしているのです。
一度出資させたら、あとは徐々に出資額を多く出すように言ったり、先ほどの手法を駆使してポンジスキームに深く関わらせます。

高利回りをうたうもの

銀行の金利やあるいは一般的な投資信託よりも高利回りを提示することもあります。
たとえば年間30%(これは投資の神様ウォーレンバフェットを超える常識を超えた利回り)や月3%(念利回り36%の計算)という異常な利回りを提示します。
ここまでの利回りを記録するものはほとんど存在しません。
しかし投資の知識がない場合、容易に騙されます。

金銭貸借を利用したもの

最後が金銭貸借を利用したポンジスキームです。
これはポンジスキームの中でも巧妙なものです。
契約時に金銭賃借契約を取り交わすものがこのタイプといえます。
一見正当な契約のように思えますが、実は通常投資は投資信託の契約を行うことを知っていれば相手が詐欺と宣言していると分かります。

このようにいくつかの手法を利用し単独、あるいは複数の手法を組み合わせて巧みに出資者を募り、そしてだますのが近年のポンジスキームです。

仮想通貨業界にも暗躍するポンジスキーム

ポンジスキームは投資をすると騙して出資者を募る詐欺です。
投資といえば仮想通貨業界も該当し、むしろ近年では仮想通貨と絡めたポンジスキームが多く出現しています。
特に仮想通貨の仕組みを理解している人々は少なく、騙すには最適の手段なのです。
しかも仮想通貨の利回りは現代の投資業界の中でも驚異的であり、信ぴょう性も高いといえます。

さらに多くの人々はよく分からないものの儲かりそうな仮想通貨に興味を示しています。
このようにポンジスキームを行うのに条件の整った仮想通貨業界は、まさにポンジスキームを行うのに最適な環境なのです。

ポンジスキームによる仮想通貨の詐欺事例

ポンジスキームによる仮想通貨の詐欺は今も世界のどこかで行われ、実は日本でも行われています。
ここでは主なポンジスキームであるビットクラブ事件について紹介します。

ビットクラブ事件

ビットクラブは、中国のビットクラブネットワークが起こしたポンジスキームです。
仮想通貨を預けるウォレットのサービスを提供し、そのウォレットに仮想通貨を預けると配当が得られるとだまして世界中から出資者を集めました。
信用させるために少額の配当を実際に行い信じ込ませ、紹介システムを作るなどして出資者をどんどん増やしたのです。

価値が高まっている仮想通貨をさらに増やせるという夢のような話で合ったことから、次々に出資者が集まり、最終的にネットワークは中国当局の摘発によって崩壊します。
ここで詐欺が発覚するものの、集めた資産は出資者に返還されることなく中国当局の国庫へ収納されました。
初期は配当があること、紹介システムがあること、少額利用できることなどポンジスキームの手法を組み合わせた巧妙なものでした。
それ以上に教訓として残ったのは、摘発した国によっては資産が見つかっても一切返還しないということです。
ポンジスキームの被害に遭ったら、まずお金が戻ってくることはないと理解することが重要といえるでしょう。

ポンジスキームの被害に遭わないためには

ポンジスキームの被害に遭わないためには

ポンジスキームの被害に遭わないためには、いくつかポイントがあります。
主なものとして次のポイントが挙げられます。

元本保証

まず元本保証が挙げられます。
投資詐欺の場合、元本よりも確実に儲かるといってくることがほとんどです。
こういったうまい話はないので、この言葉が出てきた時点で手を引きましょう

異常な利回り

次に異常な利回りです。
ポンジスキームでは異常な利回りでサービスを提案してきます。
なお、参考として次の数値を見れば異常かそうでないかが分かるでしょう。

不動産投資:年利5%程度
株式投資(アマチュアの上級者):年利4%程度
株式投資(投資会社):年利6~8%
ハーバード大学が運営する投資グループ:年利10~15%
ウォーレン・バフェット:年利20%程度

少なくともプロの投資会社を超えるような利回りで運用しているという話は、一気に信頼性が失われます。

紹介料が高額

紹介料の報酬が高額なケースも疑いましょう。
ポンジスキームではとにかく出資者を増やすことが根本にあります。
そのため、紹介料については高額な設定をしていることも少なくありません。
300ドルの紹介料、1万円の紹介料など紹介料の金額が高めのものは警戒しましょう。

免許がない(国内の案件の場合)

最後が免許のないところへ投資しないことです。
日本国内では金融庁があらゆる投資に対して運営会社を免許制にしています。
株式や不動産はもちろん、仮想通貨についても免許制にしています。

日本国内では免許を持っていない案件に対しては耳を貸してはいけません。
また、海外の金融監督庁の免許はあってないようなものなのであまり信用しないようにしましょう。

<< 戻る

オンラインカジノTips