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各国のブックメーカー事情:中国・韓国

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今や数十兆円規模の可能性があると言われるブックメーカー市場ですが、世界各国を見渡すと合法の国もあれば、違法とされる国も存在します。

日本においてはtotoや競輪、オートレース、ボートレースなどの競技のみ解禁されている訳ですが、ブックメーカーを通じてスポーツベッティングを行うことは正式には認可されていませんが、隣国である中国や韓国ではどのように扱われているのでしょうか。

この記事では、中国や韓国におけるブックメーカー事情についてまとめてみました。

 

中国におけるブックメーカー事情

中国におけるブックメーカー事情

結論から言うと中国において、ブックメーカーの利用は完全に違法です。

ですがその市場に参入した場合、かなり高い経済効果があると考えられてもいます。

2024年現在中国では、eスポーツが大流行しており、世界一の競技人口を誇るのみならず、5億人を超える観戦者が存在していると言われています。

現在、それを賭けの対象とした「予想大会」という市場が存在するのですが、これは当たった見返りが現金ではなく商品を提供するというグレーゾーンの市場として知られています。

賞品の中身として、予想大会のサイト内で商品と交換できるチップを得ることができる訳ですが、このチップをギフトカードやipadなどに交換ができるようで、それを売却して現金化するプレイヤーも多いようです。

これほどの規模を誇るeスポーツ市場が、もし正式にブックメーカーによるスポーツベッティングの対象として認められた場合、そのポテンシャルは計り知れないと言われていますが、2024年現在、中国において賭博や賭博関連のサービスを提供することは、最高で禁固3年の罪を問われるような状況です。

世論の中にはスポーツベッティングを行うことによる経済効果などのメリットを挙げる方も多い一方、eスポーツがブックメーカーの対象になってしまうと、八百長などが起きやすくなり、健全なeスポーツ業界の発展を妨げるのではないかという意見も根強く存在している状況です。

不安定な国内状況もありますので、中国にブックメーカーが参入するのはもう少し先になるのではないでしょうか。

 

韓国におけるブックメーカー事情

韓国におけるブックメーカー事情

韓国には日本と同じように競馬や競艇、競輪やオートレースが公営ギャンブルとして認可されていたり、政府公認のカジノも存在しますが、ブックメーカーによるスポーツベッティングは違法賭博として厳しく規制されています。

ただし、実際は韓国における違法スポーツ賭博人口は極めて多く、その理由としては公営ギャンブルにおける胴元の取り分の多さが一つ、もう一つは1レースあたりに賭けられる最大の金額が1人10万ウォン(約1万円)以内という射幸性を抑えた仕様になっている点が大きなものとして挙げられています。

一方で違法スポーツ賭博サイトではプレイヤーへの還元率が90%を誇るため、公営ギャンブルをプレイするのがバカバカしくなる位の差があり、どうしてもそちらに流れてしまう韓国人が多いのが実情の様です。

このように、韓国におけるギャンブル市場は歪な構造をしている訳ですが、需要は非常に多いため、ブックメーカーが合法的に参入すれば非常に大きな経済効果を生むとも言われています。

ただし、ブックメーカーを含めたギャンブルという存在に対して、韓国は大きな問題を抱えています。

一つはギャンブル依存症問題ですが、韓国では国民の5.4%、つまり20人に1人以上の割合でギャンブル依存症であるという統計が出ているため、もしブックメーカーによるスポーツベッティングが正式に解禁されると、その問題が更に深刻になる可能性があります。

そして、韓国におけるスポーツ界において八百長問題が後を絶たない為、同じくブックメーカー参入で更にスポーツ界に八百長という暗い影を落とすのではないかと言われています。

 

韓国は海外でのブックメーカー利用も禁止している

韓国は海外でのブックメーカー利用も禁止している

では韓国で正式にブックメーカーが認可されない現状なら、国外に出て利用すれば良いのではないか思うかも知れませんが、実はそれも禁止されています。

韓国では法律で自国民が海外でギャンブルをすることを禁じているのです。

日本とは法律の適用範囲が異なり、韓国人であるか否かが基準で裁かれるので、例えばラスベガスでカジノを利用しても韓国の刑法に抵触してしまいます。

この考えを「属人主義」と言いますが、逆に日本においては「属地主義」の考え方であり、法律の適用範囲内は日本国内に限りますので、ラスベガスのカジノをいくら利用しようとも法律に裁かれることはない訳です。

ただし、韓国における法律では海外においても一時的な娯楽程度のギャンブルは例外とされる場合が多いようですが、韓国は海外旅行で1万ドル以上は利用してはいけないという規制があるため、どうしても海外ではギャンブルができないような仕組みになっています。

2024年現在において、韓国に所属している限りはブックメーカーを合法的に利用する事は実質不可能ということが分かります。

 

韓国のスポーツ自体はブックメーカーによる賭けの対象になっている

2018年5月にSIS社というブックメーカーを運営しているプロバイダと、KRA(韓国馬事会)の間で、韓国競馬における年間約1700レースものライブ映像をブックメーカー側に提供するという契約が正式に交わされました。

このように、国家においてはブックメーカーの参入は未だ合法化の動きはないですが、国家公認の組織と欧州のブックメーカー産業のレベルでは繋がりが出てきています。

 

まとめ

まとめ

中国、韓国ともに2024年現在においてブックメーカーの利用は違法とされています。

ただし両国内において、例えばeスポーツを対象とした「予想大会」だったり、あるいは違法スポーツ賭博が存在していたりと、スポーツベッティングに対するニーズは十分にあることが分かります。

いずれの国もブックメーカーによるスポーツベッティングを公認する動きは未だなく、反対に導入することで懸念されるリスクを唱える識者も多かったりと、まだまだ両国においてブックメーカーが合法的に取り入れられる日は遠いようです。

しかし、SIS社とKRA(韓国馬事会)との間における映像配信の契約締結など、ブックメーカー産業との繋がりは近年強くなっており、このような動きがいずれは合法化につながっていくのかも知れません。

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